大学での支援

下記の項目をクリックして頂けますと、各項目の説明を見ることができます。

出席・課題の自己把握シート

 

2021年4月4日追記;

多くの大学では授業は対面とオンラインの複雑な組み合わせとなり、本人だけでなく、主治医や面談担当者が彼らの時間割を把握して診察・面談を行うことの困難さが増しました。

学生によっては授業理解の困難さやその授業での心理的負担の程度を、選択式であれば報告可能で、その報告は彼らの発達精神医学的課題を私たち支援者が探る重要な手がかりになります。

授業の困難さや心理的負担を把握する目的で改良した「自己把握シート」を追加無料公開します(自己評価の報告が過剰負担の場合は使用不適)。個人利用だけでなく学生相談室などでの活用も事前承認不要です。

 

2021年5月20日追記;

ご利用者に合わせてツールの個別修正はたびたび行っているのでキリがないのですが、「コメント欄付・自己把握シート」と「生活項目欄付・自己把握シート」を追加公開します。

 

「コメント欄付・自己把握シート」

来院できない親御さんや来院者本人が自己把握シートに一言メモをつけてくれる場合があります。

自分の1週間を振り返った本人コメント(感想)は自己理解支援の糸口として活用できます。

親御さんのコメント(例えば本人へのポジテイブな評価)は親子のチームとしての結束向上・目標共有のために有益なことが多くあります。

 

「生活項目欄付・自己把握シート」

診察(面談)では、出欠や課題提出以外にも、相談のため記録したいと本人・主治医が考える事柄がたいてい存在します。

雛形では一例として睡眠時間と服薬時刻を記載してあります(コンサータ服用などで把握したい場合があります)。

運動・ゲーム・飲酒・パチンコなど本人も振り返りをしたいと思う項目に差し替えて活用してください。

生活項目は追加するにしても1課題にしています。

また、虚偽報告を誘発する可能性が高いとしたら項目設定は不適切な時期と判断します。

 

状況によってはリスクもあり、過剰負担と感じる親御さん・本人もいます。 

どのツールも適応判断が重要です。

 

<把握シートの公開に至った経緯はダンロード雛形の後に移動しました> 

自己評価欄のない、シンプルな「課題と出席の自己把握シート」を2020年10月に公開しました。

  

ダウンロード
自己評価付自己把握シート(@2005iPECを削除せず使用)
当該学生の時間割に合わせてカスタマイズさせ(あるいは一緒に行い)使用してください。
学生相談で授業困難の奥にある発達特性を検討するのには一番使いやすいと思います。
自己評価付自己把握シートiPEC.docx
Microsoft Word 24.2 KB
ダウンロード
自己評価付自己把握シートPDF版
文字ズレのない見本としてPDF版も提示します。
自己評価付自己把握シートiPEC.pdf
PDFファイル 136.6 KB
ダウンロード
コメント欄付自己把握シート(@2005iPECを削除せず使用)
本人・親御さんから一言コメントを書いてもらうことが有益な場合に使用
コメント欄付自己把握シートiPEC.docx
Microsoft Word 23.4 KB
ダウンロード
生活項目欄付自己把握シート(@2005iPECを削除せず使用)
虚偽報告を誘発しそうな状況では使用しない
生活項目欄付自己把握シートiPEC.docx
Microsoft Word 24.2 KB
ダウンロード
出席・課題の自己把握シート(@2005iPECを削除せず使用)
出席・課題の自己把握シートiPEC.docx
Microsoft Word 24.6 KB

<把握シートの公開に至った経緯> 

主治医として中学生たちを担当することが多かった15~20年前には、宿題が出たのかどうかわからなくて困ると親御さんやご本人からよく相談されました。

小学校では帰りの会や連絡帳があったのに中学校ではこれら情報確認の手立てがなくなってしまうことは、口頭指示を聞き取ることが苦手だったり同級生からの情報入手が困難な子どもたちにとっては切実な問題でした。

 

そこで、宿題が出たことを授業中にその場で彼らが記録できるようにiPEC宿題帳(日々版と都度版)を作成しました。

各ご家庭でその子の時間割に合わせてカスタマイズすることで、記入の負担を小さくした記録ノートです。

 

大学では、中学・高校以上に、授業ごとの出席数/欠席数や課題提出を自分自身で管理する必要が生じます。

大学生の面談や診察では、自分の出席状況や課題の内容・期限が曖昧なまま不安な日々を過ごしている事例が稀でなく、それらが不登校や学業不振の引き金になっている事例にもしばしば出会います。

彼らの手助けとなるように、宿題帳を改変して大学生のための「出席・課題の自己把握シート」を作成しました。

各自が自分の時間割に合わせてカスタマイズし、1週間分の出欠と課題(宿題)をA4・1枚で見渡せるようなシートです。

 

コロナ禍で学生面談をウェブで行わざるを得ない状況となり、情報を得るための工夫がこれまで以上に私たち支援者にも求められています。

「自己把握シート」の活用によって、口頭説明を求めるよりも学生の心理的負担が軽減し面接時間が短縮できる場合があります。

ただし学生のコンデイションや支援者との関係によっては、シート記入が学生にとって過剰負担となる場合もあり、記録提出を求めることで虚偽報告を誘発してしまう危険性もあるでしょう。

他のツールと同様に、自己把握シートの使用に際しても十分な適応判断が必要です。

 

この把握シートの知的所有権はiPECに所属しますが、臨床のための利用には事前・事後のご報告は不要です。

どうぞ皆様の臨床にご自由に活用してください(©️iPEC2020 のクレジットを削除せずご利用ください)。

学生面談の補助資料

現在、東京女子大学・立教大学・明治大学の3大学5キャンパスで、発達の偏りが疑われる大学生の面談を担当しています。面談ではいくつかの手作り資料を使っています。

 

手作り資料は、限られた時間での誤解の少ない情報共有を目的として、あるいは、説明しながら書き込んで視覚的に確認するための用紙として、さらには、お持ち帰りのお土産として、活用しています。

 

【学生面談資料1(脳タイプ)】

発達の偏りが疑われる大学生といっても、本人は現在の困難と発達特性との関連を疑っていない場合もあれば、「ADHDではないでしょうか」と訪ねてくる学生まで、さまざまです。

 

「診断を知りたい」「医療機関を紹介してほしい」と保健室・学生相談室を訪ねてくる学生であっても、右から左に医療機関につなぐことが臨床上有益とは思われない場合も多くあります。そんなときには、今回公開した資料1を使って面談を行います。

 

この資料は、できるだけ簡潔に、吉田個人の学生面談を補助する基本用紙として作成しました。 

診断名を知ることは自分に関する情報収集のキーワードを手に入れることでもある等、この資料に記載されていない利点もあります。

 

上記の点をご承知いただいたうえで、みなさんの臨床にお役立ていただければ幸いです。

 

ダウンロードは無料ですし、臨床活用であれば事前のご連絡も不要です。

ただし、知的所有権はiPECに帰属しますので、出典を明記しない活用・公開・転載はお断りします。

 

【学生相談資料2(発達の領域)】2021年5月16日追記

自閉スペクトラム・ADHDなどの用語を使用しないほうがよいと判断した場合は、資料2を使用します。

学生の具体的エピソードを発達の特徴として整理して書き込む用紙としても活用します。

 

外部主治医から躁うつ病等の診断で加療中の学生が保健室・学生相談室での医師面談を希望することがあります。

躁うつ病等の症状悪化の誘因として発達特性と関連する負荷が推測される場合もあり、その整理にも資料2を活用します。

学生本人の混乱を回避するため、学内面談医師としては主治医診断と矛盾のない説明を心がけています。

(学生の了解を得て、主治医には学内面談医師としての見解をお伝えすることはあります)

 

𠮷田 友子

ダウンロード
学生面談資料1(脳タイプ)
発達の多様性と診断名・障害名について学生や親御さんに説明する際に使用している資料です。
学生面談資料1(脳タイプ).pdf
PDFファイル 101.9 KB
ダウンロード
学生面談資料2(発達の領域)
自閉スペクトラム・ADHDなどの用語を使用しないほうがいい場合などに使用しています。
学生面談資料2(発達の領域).pdf
PDFファイル 129.1 KB

コロナ禍での学生対応

この職員研修は2020年9月に実施したものであり、コロナ禍が長期化した現状では見直しの必要な点があります。

近日中に削除・再作成を予定しております。

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大学の教職員向け研修会で「コロナ禍での学生対応」というテーマでお話しさせていただきました。

講義の補助資料ではありますが、ご参考にスライド原稿をアップいたしました。

(ご活用いただく際は出典の明記をお願いいたします)

 

コロナ禍は私たちにさまざまな不安と不自由をもたらしました。

一方で、クリニック外来(医療化した事例)でも大学の学生面談(医療化していない事例)でも、登校不要のウェブ授業となってから授業理解が向上し情緒と生活が安定した学生たちが少なからずいることを実感しています。

 

ウェブ授業教材を工夫して作成された大学教員の皆さまのご尽力のおかげと感謝しつつ、コロナ禍は大学での合理的配慮のあり方そのものに一石を投じる貴重な体験となりえるのではと感じています。

 

 

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コロナ禍での学生対応(大学教職員研修会資料)
コロナ禍での学生対応(大学教職員研修会資料).pdf
PDFファイル 257.3 KB